Category

Blog

午後の網目

『はちどり』(監督:キム・ボラ)の前編、『リコーダーのテスト』が観たくて登録したMUBI。『リコーダーのテスト』を観終わり(素晴らしかった!)無料期間はまだ残っているので、なにか観ようと思ってもなんせ短編から長編まであらゆるジャンルの映画が、しかも英語で並んでいるのでなにを観ようかしばらく迷い、最終的にサムネイルで決めた。 それが『午後の網目』"MESHES OF THE AFTERNOON"(監督:マヤ・デレン)だった。       デレン演じる女性が恋人の家で彼の到着を待つ間に束の間の眠りに落ちる。夢は彼女が恋人の家に鍵を開けて入るという一連の行動を3回、しかしどれもが微妙に変化しながら繰り返される。繰り返される度に彼女は分裂し、分身たちは自分自身を殺害することを決めるのだが…。 1947年カンヌ映画祭実験部門グランプリ受賞。 武蔵野美術大学 IMAGE LIBRARY より         影と花。鍵とレコード。夢の中の混沌が在った。ブチッと脈略のないものへ移っていく、そのある種の乱暴さや、目的地もなく彷徨い、見たこともないおそろしいものと対峙する恐怖と快楽がひろがっていく。マヤ・デレンについて。Wikipediaより。 マヤ・デレン(Maya Deren、本名Eleanora Derenkowsky 1917年4月29日 – ...
0 comments

Watermelon

35度を超えたら、神様の「外に出ちゃだめだよ」っていうお触れなんじゃないかと思っているけど、あまりにも太陽を浴びないと身体によくないらしいから、近所のプールに泳ぎに行くことにした。 今はコロナ感染予防で時間が区切られていて、そのぎりぎりの時間に着くように向かったものの、長蛇の列ができていた。 屋外のプールは珍しいからか子ども連ればかりで、ひとりで順番を待っていたら係員の人に「3人ですね」って後ろの子供の母前提で急かされて、「ひとりです」って言うのちょっと切なかったな〜。   プールってなんで水色に塗られているんだろう。 バンコク で泳いだプールは、底が星空みたいにキラキラしていてすごく綺麗だった。 風景とか、模様とかいろいろあったら面白いのにな。泳ぐだけじゃひまだしね。   気付いたらもう8月も半ばで、わたしは最近久しぶりに真剣に音楽を聴いている。 移動や読書など他のことに託けないで、夜の公園でただ音楽を聴いている。   今日のマイベストヒット。   Tom Rosenthal   "Watermelon"   "Watermelon Time(直訳:すいか時間)"ってなんだろうって感じだし "Boom ...
0 comments

完璧な微笑

  最近、過去の写真を見返している。 特に旅行に行ったときの写真。     ひとりで旅をしていると、美術館を訪れる機会は自然と増えるものの その瞬間には感動しても、美術に対して造詣も深くないわたしは 大抵帰国してしばらくするとほとんど忘れている。     10年以上に初めてひとりで海外へ行ったときは 美術館が大小関わらず写真OKなことに感動して 最初は観るものすべて残してやろうくらいの勢いで撮っていたものの   帰国して膨大な写真を前に、見返す大変さに気づいてからは (最初は印刷してたのもある) なんとなく自分の中で引っ掛かったものだけ撮るようになっていった。 写真を撮っても、ほとんど忘れちゃうんだけどね。     でもそんなほとんど記憶から消えていたような美術も、 見返すと、衝撃があったり、観たときの感覚がぶわーっと蘇ったりして、 けっこう楽しい。   それに付随してしばらくは行けそうもないその国に想いを馳せたり。     というわけで、ランダムに引っ掛かったやつ一個目!   「完璧な微笑」(勝手につけた。昔からタイトルセンスない)       正式には、 Giulio Aristide Sartorio, Il Precursore ジュリオ・アリスティド・サルトリオ 、「先駆者」 (写真あんまり上手くなかったので、URL貼っときました)       美しいーーーー!! 美術の造詣が深くないので(2回目) 言葉が足りないのはご了承ください。     まずイエスが美形。 パステルブルーの背景に白の衣服がぱっと目を引くけど、 それ以外は暗澹としている怪しさが良い。     そしてそして、この絵のなにがいちばん良いって 中央の白いベールで顔が隠れたヨハネの微笑が最高。 肋骨と血色の悪さがなんともいえない。     ぎゅうぎゅう感あって、なんだか気持ち悪い配置、バランスも(褒めてる) 自然に、視線がヨハネの表情に向かうのも不思議。     ああ、このボキャブラリーのなさ。。。 オフィシャルの説明読んでも、いまいちちゃんと理解できないんだよな〜 だれかこの絵を解説してくれる人いたら教えてください。   これはちょうど3年くらい前の、三密必至のバチカン美術館にて。 予約して行ったから長蛇の列を通り抜けてするりと入れたものの 中はちょっと苦しくなるくらい人がいて、すごく疲れた記憶があるけど それでもなんだかローマ史好きだからか、いろいろ印象に残ってるな〜   こんな微笑みができるようになりたいです。     おわり   追伸、 船木結ちゃん(アンジュルム ...
0 comments

the Star Festival

だれしも、自分が死んだらどうなるのかななんて考えたことは一度はあると思う。 それがエゴだとしても、やっぱりだれかが悲しんで泣いてくれたり、自分との記憶を思い起こして、大切に想ってくれたら、なんて考える。 『トリコロール白の愛』みたいに、「死んだ」って本気で嘘をついたら今どうなるんだろうな〜なんてものすごく真剣に考えたこともある。 さすがに行動にうつしてはいないけれど。(でもちょっとやってみたい気持ちはいまもちょっとあるかも) 今年、昔の知人が亡くなった。 久しぶりに会うひとたちと、隠しきれないやるせない気持ちをにじませながら他愛もない話をした。 葬儀が始まって、流れ始めた電子音楽と会場の空気のそぐわなさに不思議な感覚を抱いていたら、ご遺族の方からその人がつくった曲だという言葉があって、なんだか一瞬ほっとしてしまった。 ほっとしたという言葉は適切ではないのかな。 ただその人が生きていた時間が、そんな光景が、一瞬その場で浮かんで形作られて、そんな風だったか理解するほど近い関係ではないけれど、ああよかったなって思った。 自分が死んだ後、特別だれかに悲しんでほしいとかもないし、すぐ忘れ去られても構わないと今は思ってるけれど(いざとなったら真逆のこと言いそうだけど...)、その人が生んだものが、その人がいない場所でもつなげてくれるっていいな。 カレンダーアプリから、七夕の祖父の誕生日の通知がきて、 生きてたら86歳か〜なんてちょっとセンチメンタルになったりして、書きました。 AIで死んだ人と話せるようになったらいいな。 七夕は星が見えたらいいな。 七夕って英語で"the Star ...
0 comments
Follow
...

This is a unique website which will require a more modern browser to work!

Please upgrade today!