みっちゃん

孤独だ。

そう感じたとき、彼氏よりも、夫よりも、友だちがほしいと思う。

そんなときに思い出すのが、みっちゃんだ。

 

 

 

ボブカットのみっちゃんと仲良くなったのは、小学1年生の頃だった。

 

わたしはいつでも、どこでもみっちゃんといて

みっちゃんは、いつでも、どこでもわたしといた。

 

海岸沿いの森の中で野ウサギを追いかけたり、

ただあてもなく歩いて、おしゃべりをした。

 

わたしとみっちゃんは完璧だった。

 

互い以外に求めるものがなかったから。

 

少なくともわたしはそう思っていたし、

きっとみっちゃんもそうだろうという変な自信があった。

 

そんな完璧な日常は、ある日突然壊された。

 

同じクラスのある女の子が、担任の教師に不平を言い、

そしてその教師はその娘をわたしとみっちゃんの間に無理やりねじ入れた。

 

不平と言っても「いつも一緒にいてずるい」とか、

そんな幼稚じみたものだったと思う。

 

 

 

その日から、いつでも、どこにでも、その娘は付いてきた。

 

その日から、みっちゃんとわたしの完璧な時間は永遠にやってこなかった。

 

 

そんなものだ。

幼い同士の友だち関係なんて。

 

 

なのになんでだろう。

 

 

わたしは今でも孤独に陥ると、みっちゃんの残像を追いかける。

 

顔はわからない。

自分のもとを離れようとする小さな少女を振り向かせようと

必死に追いかける。

 

声は出ない。

 

 

 

みっちゃんはどんな人だったんだろう。

どんな世界が見えていて、今どんな人生を歩んでいるんだろう。

 

こうして求めるみっちゃんは、みっちゃんであってみっちゃんではなく、

 

みっちゃんが見ていたわたしは、今は存在しない。

 

 

だけど、耳を澄ましてみれば、

そこには微かに波音の合間にみっちゃんの笑い声が聴こえるような、

 

そんな気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

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